インターネット編集会議とは?
着想家 松田道雄



 インターネット上で行う編集会議です。
 何かの活動などについて、何人かで共著でまとめて作品化するためには、何度か(何度も)集まって練り上げていかなければなりません。一度だけ集まって分担を決め、各自が書いた原稿を集めて共著として出した本は、単なる原稿の「束」にすぎず、全体としての作品の魅力を生み出すまでにはいきません。ちょうど、断片的なオムニバスの映画のようなものです。
 チームとしてスタッフがそれぞれの役割をこなして、一つの魅力ある映画のように読者を感動させる作品に仕上げるには、常に集まって共同作業をする必要がありますが、それぞれが仕事を持っている人たちにとっては、そのような時間はとれません。
 そこで、ネット上に編集会議を設けてみることにしました。
 しかも、「密室の会議」ではなく、その編集のプロセスをHPで誰もが見ることができるようにオープンに公開することにしました。
 この「オープン・プロセス」は、次のようなステップのメリットを期待しています。

ステップ1 一般者が関心者になる。(内容の関心者)
ステップ2 関心者が評価者になる。(編集の評価者)
ステップ3 評価者が広報者になる。(内容の広報者)
ステップ4 評価者が購読者になる。(作品の購読者)
ステップ5 購読者が参画者になる。(活動の参画者)

 このような公開は、これまでの常識では考えられなかったかもしれません。一般の出版編集では、個人の知的生産内容は、作品化されるまではだれかに盗用されないように秘密主義で制作されるのが常識だからです。
 しかし、この編集テーマである「だがしや楽校」のような実践原稿なら、実践した人しか書けないし、活動自体がはじめから個人の知的生産ではなく、広く共有体験を募る市民活動なので、このような編集方法が可能であるし、むしろ適していると考えたのです。
 では、執筆者がネット上に公開した原稿は、本が出来上がった後も、公開され続けるのでしょうか?それなら、HPで読めばいいから、本を買う人はいないだろうと、心配してくださる方もいらっしゃると思います。
 その心配はご無用です。このネット編集会議は、モノとしての本づくりの過程とともに、アメーバのように変化していきます。そして、実は、どの段階でも完成される本の内容は、HP上では完全に見ることはできないのです。「本を見てのお楽しみ!」というしかけです。
 つまり、アメーバ編集会議とは、次のようなプロセスで行われのです。

プロセス1(編集期)お互いに原稿を出し合う。掲載量は、どんどん増える。
◎ 参加者を増やし、更新回数を示す、掲示板などを活用して、
 お互いの原稿や構成についてのコメントなども書く。
◎ お互いの原稿を見合いながら原稿を書いていくことで、
 自然に影響を受けながら、自己編集をしていく。
 図版まで公開するかは、おまかせ。文字だけでも十分。
プロセス2(校正期)徐々に、残したい文章やキーワードだけに減らす。
◎ 直接会合によって、目次構成と役割分担、制作日程を設定しながら、
 出版社に初校を出した時点から、ネット編集会議の目的は達成されたので、
 今度は、興味関心を持ってもらう文章に精選する。
◎ 編集の主対象は、出版社から返送された「紙の校正物」に入る。
 これは、ネットでは見ることができないトンネルとなる。
プロセス3(出版期)本とコラボレーションするコメントを載せる。
◎出来上がった本についての興味関心を持ってもらう
 自己書評コーナー、または読者の声、または本に載せなかった原稿、
 または続編などを載せる。これを更新していくことで、
 モノとして出来た本が生きていくことになる。
 という試みです。このインターネット編集会議の方法についても、いろいろご意見ください。新たな試みこそが、人生と社会を生きたものにしていきます。

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